改めて、「ノルウェイの森」を読んで。
2010年 10月 16日
自分はそういうことをほとんど意識せずに今までを過ごしてきた。なぜ意識しなかったか。それは身近な人の死に遭遇して喪失感を味わうということがなかったからだと思う。祖父母の死は大いに生きての往生だったから、そこには「お疲れさま、ありがとう」という気持ちはあっても強烈な喪失感はなかった。死を想うということを置き去りにしたままこの年になった。そのような哀しみは経験しないに越したことないとは思うが、何かが欠落しているような気がしないでもない。
途轍もなく逢いたくなるのにはきっと訳があるのだろう。でも、「逢いたい、とにかく」な気持ちばかりが先行して、理由については考えなかった。こういうとき・・・何か強い感情が働いたとき・・・気持ちを掘り下げられればもうちょっと客観的に自分や自分の行動を見つめられるのだろうけど、どうも感情突っ走りになりがちだ。でもまあ何かしら強い執着があるというのは積極的に生きているってことなんだろうからまあいいのかなあ・・・。
「ノルウェイの森」はずっと前に何度か読んだときよりも今のほうが心に響いた。それでもやっぱりたくさんの忘れられない大好きな小説上位にはランクインしなさそうだけど、読み直してみてよかった。
大切な人と死んで別れるなんてコトも、なにも早くに経験しなくても、年齢を重ねてゆけば、遅かれ早かれ誰しも経験するコトですから。だから、逢いたい人に逢いたいときに逢う。・・・大切なことだな〜って思いますデス。
(お見舞いコメント、ありがとうゴザイマシタ〜)