土曜日、両国の
「するところ」で久しぶりにワークショップの撮影をしてきた。
今回は消しゴムはんこアーティストの
「とみこはん」が先生。彼女が「するところ」の見学にいらしたときに作品集を見せていただいていたので、今回が2度目ましてだ。
下絵の描かれた白い紙に、各自に配られたいろいろな形の消しゴムはんこを使って絵を描き、各テーブルでその絵を組み合わせ物語を作って最後に発表、というのがこの日のお題。子どものころ、図工の時間に絵本を作ったなあ・・・なんて遠い記憶を掘り起こす。あのときに作ったお話はまだしっかり憶えている。なかなかにいい話だったのではないかしら、なんて。個展後症候群(つまり脱力状態)から覚醒したおかげで、貪欲にシャッターが切れた。それにしても子どもの発想はやはり自由で豊かで面白い。加えて集中しているときの身体のラインも面白い。
「するところ」で出逢って一年以上たった女の子のおしゃべりが随分と達者になっていたり、危なげだった男の子の歩みがしっかりしてきたり、関わっているとそういう変化がよくわかる。毎回参加している方が家族総出で個展に来てくれたり、よく話しかけてくれる同世代とおぼしきお母さんから「今度寄席に行きましょうよ」と連絡先を渡されたり、なんてこともある。写真を撮ることを通して実にたくさんの出逢いがある。毎回「一期一会だ」と心づもりして撮影をするけど、その「一期一会」の積み重ねは出逢いの積み重ねでもあるわけだ。
なんだかいつもよりずっとクリアな気持ち・・・いや、クリアを通り越して何も考えずにひたすら撮った。がつがつ撮った。どの子どもも親御さんも、カメラの前でとても無防備になってくれているような気すらした。言葉を交わさずとも、そこにコミュニケーションが介在しているのを感じた。いつの間にか、自分にとって「するところ」は途轍もなく面白く居心地のいい存在になっていた。