朝ご飯に想ふ。
2012年 07月 02日
なんだか不思議な味わいのものが出来上がった。まずい、のではない。トマトの酸味が際立った匂いも手伝ってなのか、なんとも不思議。パンを切って軽くオーブンにかけ、オリーブオイルとクリームチーズを付けて食す。おなかいっぱいだ。
ひとり暮らしに戻って4年がたった。きもの熱が加熱し始めたのもその頃だ。相手の荷物がなくなってぽかっと空いた押し入れのスペースに、桐ダンスをすぽっとはめこんだ。今思い返せば余白を埋めるようなものだったかもしれない。そしてひとりになったこの年、それまででいちばん稼ぎが多かった。折半だった家賃や光熱費をひとりでなんとかしなきゃならないから頑張らなきゃと踏ん張った結果だが、こんな形で乗り越えられてしまうタフさがあっぱれでもあり憎くもあり・・・まあ、全ては自分で導き出した結果ではあるが。
ひとり暮らしが充実してない、というわけではない。自分の居心地の良さだけを追求し形になった部屋はいるだけで楽しい。ひっくり返って本を読んでいればそれで満ち足りる。15年暮らしてきて台所もいい感じに育ってきた。ただ、濃度がどんどん濃くなっていく空間に浸っていると、風穴があかない。心理的な引きこもり状態に近い気がしてくるし、そこを危惧してもいる。仕事柄外には出るし他者とコミュニケーションをはかる商売だけど、そういうことじゃなくて、もっと生活の基本的なところで今、他者を欲している気がする。ふたりいれば、微妙な豆乳スープだって早くなくなるのだ・・・いやいや、そういうことではなく、もちろん・・・。
本を読む、着物を眺める、そんな時間は私にはうらやましいです。ひとり暮らしの特権ですよ。そうそう、常に他者を求める事をアピールする事も大切ですからね。まずは出会いです。(上から落ちてくるかもよ)
ひとり暮らし特権はもう十分満喫したのでそろそろ上から落ちてこないかしらー、と他力たなぼたばかりを願ってしまう・・・。嗚呼、時は七夕!