フォトグラファーの武藤奈緒美です。日々感じたことや思ったことを、写真とともにつれづれなるままに。


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人たらしな人と

 先月から始まった某アルコール飲料会社のウェブサイト案件は一年続く予定と言われている。長期もの、ありがたい。1回目と2回目の撮影では缶ビールにウィスキー、ワイン、焼酎、いろいろ登場した。

 お酒に詳しいわけではないし、お酒がないと生きられないタチでもない。自分がどこまで飲めるか試したことがないけど、ビールだったらだらだらいつまでも飲んでいられる。ただ、自分がそこで何をし何を言ったかの記憶がなくなるのが怖いので、冷静な部分を残しておく程度にしか飲まないようにしている。つまんない飲み方かもしれないけど、そのくらいのほうが自分では楽しくいられる。

人たらしな人と_a0025490_9461226.jpg
 そんなわたしに舞い込んだ今回の案件、クライアントさんは数年前に取材で伺ったウェブ制作会社。そこの社長氏から去年の大晦日に撮影の打診があり、かつアルコールやフード関係に強いライターさんがいたら紹介して欲しいとメッセージが届いた。「一年間一緒に楽しく仕事できる人をお願いします」とのことだったので、Uさんにダメもとで打診。というのも彼女、ライター稼業と並行して昼間はカフェをやっており、時間の融通がつくかわからなかったのだ。Uさんからは引き受けたいけど時間的な制約が出てしまう、それでもよければ、と。そう社長氏に告げると、たしかに難しいですねえ・・・とおっしゃっていたのだが、参考までにと彼女のライティングした記事を読んでもらったところ、「今回の案件に彼女の文章、ぴったりです。時間的な問題はなんとか調整していきましょう」というわけで、Uさんと再び仕事することになった。

 そのUさん、アルコールにめっぽう詳しい。探究心のかたまりのような人なので、興味がわくとどこまでも追求する。話題に事欠かないので、彼女とのお酒の席はとても楽しい。そしてふたりで話していて一致したのが、今回の案件の社長氏は人たらしだよね、ってこと。彼に喜んでもらえるような仕事をしたいって思わせられるね、うちら喜び組じゃん、あはは・・・何度となくそんな会話を交わす。ひそかに二人して「○○王子」(○○は社長の名字)と社長のことを呼んでいたりする。

 人となりにほだされて、その案件が楽しくてたまらなくなる、ということがままある。今回の「船長」の人となりに参った我ら乗り組み員は、その船が一年の航海を無事に終えられるよう必死に船を動かしていく・・・。仕事の楽しみ方っていろいろだ。どんな動機付けであれ、いいものにしたいいいものを作りたいって気持ちには変わりない。一年後、もしかしたらアルコールにめっぽう詳しく強くなっているかもしれない。
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by naomu-cyo | 2013-04-18 09:46 | お仕事 | Comments(0)