「うじうじ」now on sale!
2013年 06月 11日
先日、志ら乃さんから宣材写真を撮って欲しいとの依頼をいただき、事務所で撮影した。撮りながら四方山話が止まらないし、話しながらのほうがいい表情が出てくる。ここ1,2年くらいとても疲れているように見えることが多かったのでそう伝えると、昇進後の3月の披露目の会ではっとした、今まさに気力があふれている、という。話をきいていると、志ら乃さんが先輩にかわいがられ後輩には慕われる姿が容易に想像できる。愛嬌があるし、コミュニケーション能力も高いし、なにしろ機転がきく。そしてしっかりと空気を読める観察眼もある。そういうキャラクターが高座にももっとふんだんに生かされていったら強いんじゃないかしら、と思う。
志ら乃さんが真打ちを目指している途上で、撮りながら感じたことがある。師匠から評価されることが絶対、と思っているかのように見えた時期があった。精神的な拠り所や指標はたしかに師匠かもしれない。でも、あなたの芸を受け止め支えてゆくのはお客さんなのだから、もっとお客のほうに心を傾けてもいいのでは、とらわれていませんか・・・そんなふうに感じたことが何度かあった。ところが今回、真打ち昇進を果たされて半年がたち、撮りながら話していて、なんていうか風穴が空いたような風通しの良さを感じた。
(写真下、著者近影。実にすがすがしい笑顔。)