映画ざんまい
2005年 06月 03日
1日は映画の日だったこともあって、けっこう映画館は混雑してた。せっかくだから1本くらいと思ったが、結局3本はしご。けっこう濃いめのセレクトであった。
「タナカヒロシのすべて」。不器用で無愛想でダサイのになぜかもてる「タナカヒロシ」役に鳥肌実氏。演説する人という印象が強い鳥肌氏だが、言葉をあえて奪ったかのような無口な役。
最初は陰気に見えた主人公、だんだんその不器用さがかわいらしくお茶目に思えてくるし応援したくなってくる。次々に起こる不幸をどうにかこうにか躱しながら徐々に変わってゆく主人公。観た後に「わたしもがんばろ〜」と空を見上げたくなるような、そんな作品。
会社の同僚役に、こないだ寄席で観た昭和のいる・こいるが出ていてびっくり!映画の中でもやはり絶妙なコンビぶりが見られて嬉しかった。
ジュード・ロウは「ガタカ」「スターリングラード」を観て好きになった俳優。身勝手で所有欲が強く、ナイーブさも合わせもつという役どころ。つき合ってきた女性と出逢ってしまった女性とがいて、本人は大真面目に両方とも好きだから両方とも手放したくないというノリ。「調子いいなあ、この男」と思いつつも、そこはジュード・ロウが演じるので嫌なヤツには見えない。
ジュリア・ロバーツに恋する医師にクライブ・オーウェン。下品な言動の多い男だが、不器用なりの一生懸命な愛情表現が随所に見られちょっと同情したくなる。人生の勝ち組だという自負からくる言動も節々にあるが、嫌味な感じはしない。
ジュード・ロウと運命的に出逢って恋人となる女性役にナタリー・ポートマン。この作品の中で起こる様々な出来事を通して子ども扱いされている節もある彼女が、その実いちばん大人だったんじゃないかと思う。何を求めているか、どうありたいかがいちばん明確なのが彼女で、傷つきながらもちゃんと自分の立ち位置にかえっていく力強さやしなやかさを感じた。
肌を重ね合わせてても埋められない孤独感や飢餓感がこの軸となる4人からたちのぼってくる。四者四様な恋心、愛情表現、生き方。それぞれがとても興味深い人物で面白い。
「イン・ザ・プール」は荒唐無稽な変な精神科医・伊良部役に松尾スズキ氏。原作を読んだ感じとイメージが違っていたのだが、実際観たらあまりのはまり役に大笑い。
伊良部=松尾氏は映画の中でのびのびと「想定外」のことをやってのける。水を得た魚とはまさにこのこと!っていうくらい、見事に自由で変。伊良部自身が変だから患者がむしろ自分が病気であると思わなくなって治癒されてゆくのではないだろうか。患者のひとり・オダギリジョーの三枚目っぷりがなんとも潔く、三枚目だけどやっぱりかっこよい。
まさに映画漬けな一日。こういう日もたまにはいい。合い間にカフェ・コムサで食べたほうれんそうのパニーニもうまかったし、観た映画は3本とも面白かったし、おなかいっぱい。それでも観たい映画は尽きないもんだ・・・。
HP更新しました!6月は花盛りです。
http://www.mu-cyo.com/
自営業は平日にこうして自由な時間が作れるのが良いとこですよね~
でも、逆に休むに休めない日々が続く事もあって、しんどい事も・・・
「イン・ザ・プール」はぜひ原作も読んでください。ゼッタイ読んでください。あとついでに同じ奥田英朗の「マドンナ」も読んでください。ゼッタイ読んでください。電車で読み始めたら最後、読み終わるまで駅から出なくなることうけあいです。
てゆーかクローサーはやはりキャスティングの豪華さが受け付けなかった
んですが、良いみたいですね、見ます。
オダギリが偉いですよね、ボッ・・・(笑)いや、凄い設定の役どころですし。
最近映画館で、映画見てねえなあ・・・。
オダギリジョー、ほんとにうけた!世の婦女子から絶大な人気もあるのに、これまた露出の多いすごい役で大笑いでした。
最近は「メンズデー」なる映画割引日もあるようです。
プライベート・シアターなのに、入場料金払ってもちろん観なきゃならんのですよ、あはは(苦笑)。