物語に吸い寄せられて
2005年 08月 27日
ここ数日すっかり日記がご無沙汰になってた。というのも、一足もふた足も早く読書の秋が到来してしまったからで、今の自分は物語にすっかり魅入られてしまっている。仕事以外の時間はほぼ本に向かっており、新聞は届けられたときの状態でたまる一方。ふだんは移動中の乗り物の中が唯一読書の時間で、それも寝不足のときは睡眠にあてているくらいだったのに、最近はむさぼるように活字を物語を追っている。こういうことってたまにある。それは超がつくほど面白い本と出逢った瞬間から始まってしまう現象。今回は司馬遼太郎の「俄」がきっかけになった。
この10日間ほどで様々な物語に手を出した。活字に導かれていろんな時代を旅した。こういう流れの中で初めて出逢う作家もいる。今回は藤沢周平がそうだった。「たそがれ清兵衛」と「隠し剣鬼の爪」は映画で、「蝉しぐれ」はドラマで拝見済みだったけど、原作は初めて。「橋ものがたり」をまず読んでみて、これがツボにはまって「花のあと」を読んだ。強烈なインパクトがあるわけではないが、どこかもの哀しくしみじみとした物語に心を奪われた。やるせなさが沁みた。こんな時代もあったんだと頭の中でその風景を思い描いたりもした。
あっという間に読み終え、とうとう「OUT」を手にした。映画を観ていつか原作を読もうと思っていた。映画の配役を頭の中であてはめながら読み進む。先へ先へと読むうちに、ぞくぞくしてきた。行間に嫌な予感がこびりついている気がしてならない。そしてここでもやはり作者は登場人物たちを甘やかすことなく、次から次へと難関を用意する。まるで自分の描く人物たちを巧妙に罠へと誘うかのように。読み終えたら力が抜けた。眠くなんてならなかった。
夏の終わり、いろんなことをほっぽり投げての読書三昧。来週からは少し落ち着いて投げ出していたことをやるとしようか。それにしても、いつまでたってもバランスの悪い日々を送っているなあ・・・。
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お月さまがとてもきれいでさすがです。
いまだに「ダヴィンチコード」に手を付けてないです(笑)。
余裕ある時にドバーッと本読んだりするのは本当に最高ですよね。
写真の月、ど真ん中ですね。キレイです。
京極堂を読み返したのがきっかけで、ブログお休み中は新旧乱読してました。
私の症状(笑)は夏の終わりに現れることが多いのだけど、
今年はちょっと早かったな。ある意味で贅沢なことだと思いません?
月がすごくきれいで、望遠レンズでのぞいたら表面までよく見えました。ものすごく明るいんだな、って改めて実感しましたね。
こっちを見られているように感じる月でした。電線と電線の間から狙ってみたら見事に撮れた!
今回のもいいね。
ずりずりって感じで引きずり込まれて、とうとうイッキに読んだのを
覚えています。怖かった(笑)普通の人の怖さが本から滲み出て
夢に出てきそうでしした。