フォトグラファーの武藤奈緒美です。日々感じたことや思ったことを、写真とともにつれづれなるままに。


by naomu-cyo
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掃除に燃える

 過日。掃除機がぶっ壊れたので、深夜に解体を試みる。そうしたら止まらなくなって、かたっぱしから捨てまくり片付けまくりで気付いたら朝5:00だった。ためこまないように生活しているのに、それでもやっぱりゴミって出るんだわー、と山のようになったゴミ袋をみつめため息。もっとシンプルにスマートに生活したいもので・・・。

掃除に燃える_a0025490_2162243.jpg 今までまるで手をつけなかった書簡類の整理をした。大きなバスケットに手紙類を束にして収めていたのだけど、これも手狭になったためである。懐かしいのがいっぱい出てきた。まだ太子堂や若林に住まっていた若々しい時代のものもたくさんあった。

 あの頃は手紙魔で、何かっていうと手紙を書いていたっけ。高校時代の友人(今や音信不通)、予備校時代の友人、学校で会えるのになぜか大学の友人、バイト先が一緒で故郷に帰ってしまった片想いの君、旅先で知り合った人、とにかくほうぼうにたくさん書いていた。だから返事もさまざまな人から届いていて。今はメールになって楽ちんなはずなのに、むしろメールすら出さなくなって時候のあいさつばかりになっちゃった人が幾人もいる。手紙たちを見返しながらなんとなくさびしいことだと感じた。

掃除に燃える_a0025490_217258.jpg 23歳の頃にもらった友人からの手紙をふいに読み返したら、23歳の友人に33歳の自分が説教くらっているような気になった。10年越しの説教、今でも心に響いた。そんなんしてたら急にその人に手紙が書きたくなったけど勢いに任せて書いたから、なんだか出していいものやらな気がしてまだ鞄の中で眠ってる。今ではつながらなくなった人たちも、どこかの空の下で元気に暮らしているといいな、なんて早朝にセンチメンタル気分いっぱいで。

 小さな箪笥をひとつ処分することにし、アパートの入り口に「ご自由にどうぞ」って書いて置いておいたら、ちょっとの間でなくなってた。捨てずに循環させるってなんだか気分いい。スペースが空いたところには、こないだ古道具屋でみつけた机と椅子のセットを置くとしよう。誰かの使い古しがわたしのところに循環してくるわけだ。
(写真は掃除とはなんの関係もない、谷根千散歩の続きです)


 ウェブサイト更新しました!「都市春〜後編〜」春の終わりの写真たちです。http://www.mu-cyo.com/
Commented by REDレンジャー at 2007-06-11 08:04 x
今ではメールが手軽にできるからこそ、手紙は味があるね。
Commented by ひで at 2007-06-12 04:27 x
先日行った寄席で、春風亭柳之助師匠(だったかな?)が「家見舞」という落語のマクラで言っていた話です。
【江戸時代、町人が引っ越しをする時は、いらないモノを近所の道具屋にに売って幾らかの金にして、引っ越し先の道具屋でまた必要なモノを買った】
そうです。
実に理にかなった“リサイクル方法”だと思いませんか?

む~ちょさんもまさしくこの方法を実践されたんですね。
モノが捨てられない私にとっては、実に羨ましくもあり、また耳の痛い話であります(^_^;)
Commented by naomu-cyo at 2007-06-16 03:35
REDレンジャーさん・・・残るのですよ、手紙って。形にも、心にも。なかなか処分しきれるものではありませんでした。
Commented by naomu-cyo at 2007-06-16 03:37
ひでさん・・・江戸って超リサイクル都市だったらしいですね。「紙屑屋」という噺でもその片鱗が感じられます。
 キャパの問題で捨てられるものは思い切って捨ててしまいます。ほうきとちりとりがあればいいかと掃除機購入を見送ってしまいました。あれはあれで場所とりますからね。
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by naomu-cyo | 2007-06-11 02:18 | フォトダイアリー | Comments(4)