フォトグラファーの武藤奈緒美です。日々感じたことや思ったことを、写真とともにつれづれなるままに。


by naomu-cyo
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三鷹と言えば太宰治。

 友人の妹が所属する「トリオ リナシメント」のファイナルコンサートを聴きに三鷹へ。わたしにとって「三鷹」と言えば即「太宰治」。今年は没後60年。あの世で赤いちゃんちゃんこ着てるかな、含羞をにじませた顔で。初めて作品に出逢ったときからずっと大好きだ。

三鷹と言えば太宰治。_a0025490_1592626.jpg 太宰のお墓のある「禅林寺」の目の前、三鷹市芸術文化センターがコンサートの会場。入ってすぐに太宰関連イベントのチラシを発見。開演して5分経過していたけどすかさずチェック。この人の「カメラ目線なんて無理です」的な風情も大好き。毎年恒例の、俳優による太宰作品朗読会のお知らせだった。今年は行ってみようかな、チケット発売もこれからだし。戦前の作品「駆け込み訴え」と戦後すぐの作品「親友交歓」の朗読らしい。読むのは蟹江敬三。声を頭の中で再現する。あ、合いそう。

 いちばん好きな作品は「斜陽」、何度も読み返すうちにカバーがなくなった。女性主人公の作品群はどれも好き。見事、としか言いようのないくらい、女心の複雑さ(あたしが言うなって感じだけど)を巧みに描いている。新潮文庫では太宰作品の背表紙は黒。漱石は小豆色で三島由紀夫は朱色。池波正太郎は黄色で司馬遼太郎はあさぎ色(新撰組の羽織の色みたい?)。この色分けって何か決め事があるんだろうか。
三鷹と言えば太宰治。_a0025490_1514464.jpg
 年齢や状況に応じて趣味や嗜好の傾向はあれこれ変わってきたのに、太宰は変わらず大好きで。表向き、自分は変わったような気になっているけど、本質的には変わってない、ってことだろうか。今全部読み返したら好きな作品が変わっているかもしれない。というわけで再読に取り組むことにした。まずは「晩年」から。今まで気付かなかった魅力など発見できたらいいなと思う。


 ギャラリーのの写真を一部入れ替えました!2007年夏の旅、いよいよ和歌山編。http://www.mu-cyo.com/
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by naomu-cyo | 2008-04-24 01:56 | 読書 | Comments(0)