下町ダニーローズ「あした〜愛の名言集」鑑賞。
2008年 06月 16日
歩行者天国に警官の姿が目立つ。先日の秋葉原の事件を受けてのことだろう。たしかに便乗犯が出てきてもおかしくないご時世。足早に劇場へと向かう。
受付に志ら乃さんがいらっしゃったので、先日の独演会の高座写真をお渡しする。ロビーは祝い花の渦、人の渦。お弟子さん方が声を張り上げて客入れをしている。千秋楽のチケットは早々に売り切れてしまったとのこと。
神様のはからいによって、渡し船の沈没事故で亡くなった人たちがとある日の零時に船着き場に戻ってくる。それを迎えるべくめいめい集まった家族や恋人たち。束の間の再会のひととき、生きているうちに伝えられなかった思いや、相手を失うことで気付いた思いなどを交わし合う。シリアスな物語の中に時折投じられるユーモアの数々が絶妙で、泣き笑いのような状況に。前回の公演のときも感じたけれど、女優陣が突出して素晴らしい。北原さんのとぼけた感じと潤みのある声音が特に印象深い。志らく師匠はダントツで誰よりも素敵で、師匠のさまざまなことへの造詣の深さがセンス良く融合され表現された良い芝居だった。
生者が死者に励まされ、生きていこうとする力をみなぎらせる。設定はある意味ファンタジーだけど、台詞にはリアリティーがあり、たとえば死者と生者という関係性でなくても通用する普遍の価値をもつ素敵な言葉ばかり。いちばん心に残った言葉が「いちばん長続きする恋は片想い」という台詞。ヒリヒリするくらい切ないっす。たしかに長続きしますねえ。身に憶えがあるので、めちゃめちゃ共感。
終演後、パンフレットお買いあげの人に向けたサイン会がロビーで催されていた。ミーハー心を大いに刺激されるイベントだけど、ぐっとこらえる。そう、夢のひとつは「志らく師匠を撮りたい!」だから。志らく師匠にはカメラマンとしてご挨拶したいのだ。で撮影が終わった暁には「あのー、ファンです・・・」と言ってサインをいただく、と・・・。撮影機会を夢見て行けるかぎり志らく師匠の高座に足を運びたいと改めて思った舞台なんでした。
ウェブサイトを更新しました!2007年夏の旅フィナーレ。雑賀崎から御坊・湯浅へ。全長2.7kmの紀州鉄道、しょうゆの匂いのする湯浅。楽しい夏の思い出写真。http://www.mu-cyo.com/