ランチ後鳥取メンバーと名残を惜しみ向かうは南禅寺。バスで移動しうろうろしてようやく辿り着く。なーんかいい。郊外な感じがいい。念入りにお参りし、敷地内の古い水道橋を下から上から眺め、庭園に行き縁台に腰かけてぼけーっとし、池とそこに注ぐ小さな滝、鬱蒼とした木々を眺める。気持ちいい。周りの話し声が緑の中に吸い込まれていくみたいで、水音と木々が揺れる音しか聞こえてこない。頭が空っぽになる。
とてもさりげなくもろもろが配されてバランス良く、満ち足りすぎずかといって物足りなくもなく、実にちょうどいいという、自分にとってはそれが完成された美しさに思えるのだけど、そういう風景を真ん前にすると、写真を撮ろうという気にならなくなる。「わたしならこの空間をこう撮りたい」という気持ちが働かなくなるというか、このままでいいじゃん撮る必要ないじゃんと思ってひたすら眺めて一時間くらいたった。すすきが絶妙。いいアクセント。
南禅寺から知恩院めざしてうろつく。途中みつけた着物屋で深みのある赤い帯揚げを購入、店のおばさんとおしゃべり。道沿いのギャラリーをのぞき、ぜんまい仕掛けで動く作品たちに目をこらす。ここでも作家さんとおしゃべり。目に留まったところに寄ってはおしゃべりしをしていたら、知恩院はすでに閉門していた。門に夕暮れの太陽があたってものすごく雄大な感じ。そこからさらにほっつき歩いて八坂神社でお参りし、またも着物屋さんをのぞき綿風呂敷を購入、そこから四条に向けて歩く。道行く人が一気に増える。前にも来たことがある昔ながらな喫茶店でコーヒーをすすり、四条河原町でバスに乗り駅へ。
ただぶらぶらするのだけでも楽しい京都、そして着物に興味を憶えた今となっては恐るべき街京都。歴史が半端じゃない帯締め屋や草履屋、櫛屋、そういう店が軒を並べてあちこちにあるもんだから、ついついのぞいてみたくなる。財布は軽くなったけど、うーんいい目の保養。駅の伊勢丹地下街で漬け物やらちりめん山椒やら日本酒やら豆腐やらを購入。最近遠出すると決まって買うのはご飯のおかずと酒のあてばかり・・・。