フォトグラファーの武藤奈緒美です。日々感じたことや思ったことを、写真とともにつれづれなるままに。


by naomu-cyo
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念願の。

 2年くらい前から事務所のMacの横に「撮りたい人」をリストにして貼ってある。「撮りたい人は?」と訊かれたら即座に名前が浮かぶ数人がそこに書いてある。筆頭はもちろん「くるり」。ほかには「車谷長吉」「西原理恵子」「桐野夏生」「福士誠治」・・・そして「立川志らく」師匠。その念願の志らく師匠の高座を本日撮影してきた。

 志らく師匠のファン、ではあるけど今日はお仕事なので「本日高座を撮らせていただきますカメラマンの武藤です」と挨拶するにとどめる。それを言うのにもちょっとした緊張が伴う。どきどきしながらライターのWさんと舞台袖で志らく師匠の登場を待つ。開口一番のらく次さん「干物箱」の後、師匠登場。マクラから大笑い。最近観た二本の映画がいかにひどい代物だったかを事細かに。つまらなかったことを話しているのにとても楽しげで、映画を観るより師匠の解説を聞いていたほうがよほど面白そうだと思いながらシャッターチャンスを狙う。

 思えば15日にして今年初落語。それが志らく師匠の高座だなんてハッピーだ。客席ではなく袖から伺う高座もとても楽しく、噺に入って撮影を止めてからも目が釘付けだった。声質なのかどうかわからないけど、あの丸みを帯びた軽やかででも輪郭のはっきりした口調に引き込まれ情景が自然に頭の中に浮かんでくる。初めて聴いたときの衝撃はそのまま消えることなく引き継がれている。

念願の。_a0025490_10138.jpg
 わたしの場合、お弟子さんの志ら乃さんの高座を聴いたのが先で、直後に志らく師匠を初めて聴いたわけだけど、やはり師匠に似ているなあと最初のうちは感じた。血のつながりがあるわけでもないのに似るってなんだかすごい。それって思いの強さ深さだよなあ・・・と思うと、その思いというものにとても心を打たれる。今では似ているとか似ていないとかは言うなればどうでもよくなって、師匠は師匠の、志ら乃さんは志ら乃さんのそれぞれの高座を楽しんでいる。

 12月の独演会の高座写真データを志ら乃さんにお渡ししたら手ぬぐいをいただいた。噺家さんに手ぬぐいをいただくと新春だなあと感じる。今回お渡しした写真はイケメン写真多し。3月の独演会のパンフレットにどれが使われるのか楽しみ。志らく師匠の高座も制限のある中ではありつつもいいショットが撮れた。次は是非ポートレイトを撮らせていただきたいので、「撮りたい人リスト」の中の志らく師匠のお名前は消さずに残しておこう。
Commented by saheizi-inokori at 2009-01-16 06:55
かわら版?楽しみですよ。
Commented by AKI at 2009-01-17 08:36 x
イケメン写真、採用されるかなあ。
花組芝居「泉鏡花の夜叉ヶ池」に行ってきました。今回も谷山くん、いい仕事してましたよ!
Commented by naomu-cyo at 2009-01-18 09:57
佐平次さん・・・このお仕事、かわら版ではなく神楽坂の伝統芸能イベントに先駆けた本なのです。3月あたまにあるイベントです。早速チケットおさえまくりました!
Commented by naomu-cyo at 2009-01-18 10:00
AKIさん・・・採用願う!(笑)16日にわたしも花組芝居観てきました。観客参加型でちょっとびっくりというか落ち着かなかったというか・・・。たしかに谷山くんいい仕事してましたね!素顔がわからないのに谷山くんとすぐわかるうえに、とても存在感がありました。個人的にはトータルの印象は前回観たテイストのほうが好き
ですが・・・。
Commented by AKI at 2009-01-19 15:01 x
花組は毎回ガラッと趣向が変わっちゃうんですよ。あまり歌が得意な人がいないのに全編ミュージカルにしてみたり(笑)。なので自分が好きでも友達を誘いにくくて困っちゃいます。今回は聖と俗、日常と物語が最後に堰を切ったように崩れ交じり合うところが好きでした。次回はどんな演出になるのやら、怖いような楽しみなような。
Commented by naomu-cyo at 2009-01-20 10:21
AKIさん・・・そうなのですか、毎度ガラリと・・・。たしかに友達誘いにくい(笑)。落語もそうなのですが、「きっとあの人もこういうの好きだろうなあ」とは思い浮かべる友人知人はありつつも、なかなか誘うに至らず結局おひとりさまで楽しむことが多々あります。今回の芝居、鐘突になった男の役があまりに二枚目過ぎて、逆にほかの役柄が際立った感じがしました。原作に素直なバージョンも見てみたいなあとも思い。
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by naomu-cyo | 2009-01-16 01:01 | 落語 | Comments(6)