花のお江戸を堪能するまでもなく・・・
2009年 04月 07日
打ち上げの席で鯉昇師匠が今度真打ちに昇進する自分のお弟子さんのことを話されていた。「性格も温厚だしいいヤツだから先輩にかわいがられる。それはいいことではあるけれども、かわいがられるってことは先輩をおびやかす存在じゃないと安心されているってことなんですよ。少々煙たがられるような存在でいないとねえ」・・・鯉昇師匠の実感がこもったアドバイスだなあと感じる。気概を持て、ってことなんだろう。甘いもんじゃないってことは師匠たちの高座を拝見すれば一目瞭然。師匠たち自らも顔付けを楽しみつつ高座の上でせめぎ合いをしている、って感じるから。
昼すぎに豪徳寺駅から歩いて数分の三界寺へ。権太楼師匠とお弟子さんたちが出る落語会。行ってみたらどうやら地域の人向けに開かれた落語会で、同じ世田谷区だしうちから20分の近場とはいえ場違いだったかしら・・・と思いつついそいそと入場、広々としたお座敷が地元らしき人たちで満杯。前の晩の特撰落語会でお逢いしたばかりの小んぶさんに遭遇、と思ったら出演する右太楼さんにも遭遇。「かわら版に情報載ってたし近場だしって来ちゃったんですけど・・・」と言い訳を。あくまで入り口付近に控えめに座って聴く。
小んぶ「初天神」
右太楼「金明竹」
甚語楼「夏泥」
中入り
柳好 「権助魚」
権太楼「不動坊」
夜は日本橋にて入船亭遊一さんの独演会。前回行けなかったので念願の会で。
辰じん「道具屋」
遊一 「悋気の独楽」
正楽 紙切り
遊一 「たちきり」
中入り
加藤武「宮本武蔵」朗読
遊一 「将棋の殿様」
「悋気の独楽」とか以前聴いた「厩火事」とか、勝手ながら遊一さんによく合った噺だなあと感じる。二つ目さんの独演会なのにとても豪華な会。楽しかった。