お能の本〜移動のお伴に〜
2004年 10月 05日
たまたま大学の先輩が金春流の能役者ということで舞台を観に行った。一度目は爆睡、二度目は半分夢心地・・・。先輩に言わせれば「能は人の眠りを誘うリズムだから眠くなるのもしようがない」とのことだったけど、せっかく観に行ったならやはり味わうという境地にいたりたいものだ・・・とかねがね思ってきた。
先日「落語お作法」(ぴあ)を探しに本屋へ。同じエリアにあった本にふと目が留まる。「Noh」(ピエブックス)というその本は、ビジュアル的インパクトが強かった。表紙が能面の写真。だいぶ分厚い。ぱらぱらとめくるうちに面白みを感じて落語本とともに購入。
「Noh」は能をわかりやすく解析する一方、舞台写真や装束・能面の写真を多用して、読んでるこちらをまるで飽きさせない。ともすると、能面のあの細い目からこちらの目が離せなくなる。ゾクゾク感を伴いながら読んだ。「能は魂の救済劇」なんだという。あの世の者として登場する人物の魂もさることながら、それを見つめる観客の魂をも救済してくれるものだ、とのこと。ふむふむ・・・。
もっと能の情報が欲しいな、と思っていた矢先に目についたのが「能の物語」(白洲正子)。能で演じられる様々な演目が読み物としてまとめてある。平安時代末期の平家と源氏の動乱から生まれた物語がとにかく多い。わずか20年の栄華で幕を閉じてしまった平家一門の現世への妄執が軸になっていた。短編ながら密度の濃い話が多い。面白かった。
ひとつひとつクリアして、次に観に行くときにはせめて夢心地だけは避けたいもので・・・。http://www.mu-cyo.com/
不思議と戸外で見ると眠くならないのですよ(笑)。一度いかがですか?
俺は高校時代に一度見た記憶あるんですが、やっぱり寝てしまいました。
お寺の見学もそうですけど、本人が「見たい」って意欲を持っていかないと
やっぱ意味ないような気はしますね。学校に行事として「見せられ」ても。
stupidさん 怖いです、たしかに。でも大丈夫、すぐに夢心地ですから(笑)。もうひとつ怖いのが、能面の下からはみ出たあごの肉です・・・。これに気付くとものすごく現実的な気分になります。
cameさん 歌舞伎はまだ観たことないです。cameさんが挙げた3つて、題材を同じところからとっているものもあるので、比べ観したいと思ってて。それぞれがどう取り上げ表現しているのか、興味あります。
仮死くん 我らが学校の先輩には、伝統芸能絡みな人が幾人かいるようです。あまりにも在学中無関心ですごしてしまってもったいなかったなあ・・・と今更。