フォトグラファーの武藤奈緒美です。日々感じたことや思ったことを、写真とともにつれづれなるままに。


by naomu-cyo
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浅草へ

 ズック靴を物色しにOさんと浅草へ出かけた。

 浅草の街は観光客が大勢いるとはいえ、桜が咲き出したこの時期の浅草のわりにはやはり人出が少なく、ふだんは混み合って歩きにくいような道も案外スムーズに歩ける。やはり外国人観光客は見かけなかった。

 花川戸の辺りに靴屋さんが多いというので行ってみるものの、革靴や下駄草履の類いを扱う店がほとんどで、ズック靴を扱うような店はなかった。歩いていると、通りからペリカンの食パンが置いてある棚が見えたので、その中村屋という食材屋をのぞいてみた。そんなに大きな店ではないのに、少しずついろいろが置いてある。「本来の目的を忘れそう」などと笑いつつOさんと物色し買い物。そろってペリカンの食パンを購入する。

浅草へ_a0025490_8433752.jpg 仲見世にある靴屋をのぞこうということで、マツモトキヨシの角を曲り仲見世へ入った。曲がってすぐ、左手には噺家さんも御用達の「帯源」が。店頭に若旦那がいらっしゃるのが見えたので、声をかけた。「地震は大丈夫でしたか?」・・・あの地震以降、久しぶりの方にお逢いするとそういう言葉が自然に交わされるようになった。浅草の街は地震直後の週末にはふつうに人出があったけれど、その後はめっきり減ったという。外国人観光客がまるでいないとのこと。また、浅草周辺のお祭りが軒並み中止になり、踊りの会などもやはり中止が続いているために、この時期はいつも進物用にと店を訪れるお客さんが多いけど、今年はそうでもないという。幸いお店の商品には地震被害がなかったとのこと。

 盛岡の落語会の世話人さんからの情報を受けて、釜石の避難所へ送る靴を探しに浅草へきた旨伝えると、「ちょっと待ってて下さい。きいてみます」とどこぞかへ電話を入れて下さる。その間、しばし店内の帯たちを眺める。うわぁ・・・めちゃめちゃ素敵な帯みつけちゃったよ・・・。こないだ仕立て上がった飯田紬にもぴったりだなあ、あれ。いい色だし、柄もかわいい・・・。脳内にその帯でのコーディネイトが続々と浮かぶ。ぽん、と「よし、買ってまえ!」とはいけない状況と値段ゆえに、じいぃっと見つめて頭に焼き付ける。次の経済活動はあの帯にするぞ、いつになるかわからんけど。
浅草へ_a0025490_844533.jpg
 懐があったまったらまた伺います、と言ってお店を後にする。と、その通り沿いの店で見つけた、ズック靴を。数が必要なので高いものは無理、と思っていたのだが、その靴はちょうどいい手頃値段。わーい、とOさんとサイズを確認、店のお兄さんが手伝ってくれて、事情を話して箱は全部外してもらい、分担して持った。大人用の靴ということもあって、けっこうかさばるし重たい。

 一応、とアメ横にも向かうものの、めぼしい靴は見当たらず、飲茶屋台で休憩。なんだか最近Oさんとしょっちゅう逢っている。出版社勤務で忙しい身の上なはずなのに、ぱっぱと動き回っていろいろなアイデアも提案してくれ、衣類仕分けのときにはお弁当まで作ってきてくれた。Oさんが殿方だったらすぐにでも嫁にもらってもらうんだがなあ・・・なんて勝手なことを思いつつ、とても心強く感じているこの頃だ。

(写真は浅草と関係ない長岡で撮ったもの。)
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by naomu-cyo | 2011-04-03 08:44 | お買い物 | Comments(0)