遊びまくった黄金週間!〜「一衣舎展示会」&「柚木沙弥郎帯展」へ〜
2012年 05月 06日
友人から、母譲りの反物があるから仕立てたい、ついては着付けも憶えたいと相談を受けたのは今年の最初の頃だったか。仕立ては麻布十番の松美屋さんを通してお願いし、そこで帯も調達、この連休最初の土曜日に新事務所で着付け初めをした。資格も免状もないわたしが教えるので、あくまで普段着としてきものを楽しむレベルのことしか伝えられないけれど、さらなる興味がわいた暁にはずぶずぶときものの海の深みにはまっていって欲しいもので・・・。
ちょうどそんな折、イラストレイターで着付けの師である岡田知子さんから一衣舎さんの展示会のお誘いをいただく。きものビギナーの友人を誘ってあるというので、わたしも着付け初めの友人を誘って4人で出かけた。汗ばむような陽気の日に、場所は北烏山の妙壽寺鍋島客殿。とても風情のあるいい場所で、家からさほど遠くないところに京都のようなお寺だらけの町並みがあるなんて今回初めて知った。歩いているだけで楽しい。
何人かの作家さんから制作過程の話を伺い、一衣舎の代表・木村氏ともお話させていただく。こうした布たちを見ている間、「大地の恵み」という言葉が頭の中にずっとある。地べたに近い気配が濃厚な作品たち。そうしたものを身にまとうと、大地からのエネルギーに包まれ守られている感じがする。工業製品的なきものや帯ではそれを味わえない。手仕事系のそれらをわたしは勝手に「大地の恵み系きもの」と呼んでいるのだけど、この展示会は大地の恵みに満ちていた。
ふたつの展示をかなり集中して眺めていたのだろう、身体が火照っていた。近くのカフェでクールダウンを兼ねてお茶をする。脳裏に焼き付いて離れない布たち。それらの放つパワーにすっかりあてられた一日だった。