フォトグラファーの武藤奈緒美です。日々感じたことや思ったことを、写真とともにつれづれなるままに。


by naomu-cyo
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順応性について

 大きな機材バックをひきずって新幹線に乗るとき、どこの車両でも構わないがその車両内のいちばん後ろの通路側の席をお願いします、と伝えて切符を買う。座席の裏に荷物を置けるからだ。要望を伝えるとたいてい、最後尾の車両のいちばん後ろの通路側の席をあてがわれる。最後まで出発地に残り、最も遅れて目的地に到着する座席だなあと思ったりする。

 今日の名古屋行きもまた最後尾16両目のいちばん後ろの席で、喫煙ルームに行くのに2両分突っ切った。16両目に比べ隣りの15両目はぎゅうぎゅう詰めだ。前から順々に席を埋めていくシステムになっているのだろうか。

 喫煙ルームから自分の席へ戻るときは、座っている人たちに相対する形で歩くことになる。このときいつもどこを見ていいかわからなくて、目が泳いでしまう。今日は15両目の中ほど2カ所で派手ないびきを聴いた。ひょいといびきの主の顔をのぞいてみたい気に駆られるが、なにせ相対だから気が引ける。あんないびきをかかれたら周りの人はさぞかししんどいだろうな、と心の中でお見舞い申し上げる一方で、どこででも大いに眠れるということは、良く言えば順応性に富んでいるわけで、特技と呼ぶに値するだろう、などと思う。

順応性について_a0025490_2452135.jpg
 そういう自分自身もこのての順応性にはちょっとばかり自信がある。まず、眠れないということがない。どこに行ってもどれだけ短時間でも、かくっと眠れる。昔読んだ「ドラえもん」の中にのび太君が「1,2,3,グー」と眠りに落ちるシーンがあったが、のび太君ほどでないにしても近いものがわたしにもある。また、どこに行っても食べ物が口に合わないということがない。お腹も壊さない。以前マニラに滞在したとき、ホテルの水も飲むな腹を壊すから、と言われた。ところが連日食べまくってお腹が張りまくっていたわたしは、ちょっとくらい腹を壊したほうがすっきりするだろうと、果敢にも飲むなと言われている水を飲んでみたが、何も起きなかった。

 どこでも眠れる神経の図太さと、胃腸の堅固さと、風邪だのインフルエンザだのに無縁な体質を有するわたしに今の商売はかなり向いていると思う。カメラマンがおしゃれでかっこいい職業だなんて大間違いで、ほんとは体力勝負で泥臭く頗る肉体労働に近い仕事なのだ。「健康第一、センスは二の次」と仕事仲間と合い言葉のようによく言うが、実にその通りなんである・・・なんてなことを思いめぐらせていたら、いつの間にか寝入り、そしてあっという間に名古屋に着いた。近いな名古屋。
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by naomu-cyo | 2012-06-06 02:45 | フォトダイアリー | Comments(0)