SMALL WOOD TOKYOとの出逢いから
2013年 02月 13日
もともと木製品を生活に取り込んではきたけれど、それは古道具屋で見つけた本棚とかデスクであって、木の薫りが漂うような新しいものではなかった。それがSMALL WOOD TOKYOに檜の風呂蓋を注文したのがきっかけで、無垢の木を生活に取り込む心地良さを知った。と同時に、森林の現状と問題を知る機会を得た。伐採されても使い道が定まらずに放置される多摩産材たち。それを少しでも使用して森の再生をめざそうと立ち上がったのがSMALL WOOD TOKYOというプロジェクト。ワークショップでは、森林の現状や木材のこと、抱えている問題と打開する試みについて語られ、実践として多摩産の杉によるキューブ状のボックス作成をおこなう。知って理解してこしらえて。五感フル稼働のワークショップだ。
そして先日完成品にお目見え。想像をはるかに超える素敵なものに仕上がっていた。お願いしてあったのは、樹脂製の天板はあまりに重く正方形で持ちにくいので、掃除のときに厄介にならないよう二枚を組み合わせて一枚になるようにして欲しいの一点。それが実にスマートな形で製品化されていた。継ぎ目が全くわからない。
知らないことはあまりにたくさんありすぎる。追っつかないけど、知りたい欲だけはまだまだあるから、心赴くままに首を突っ込み染まってみる。そうやって首を突っ込んできたことがいつの間にかちょっとずつ繋がっていて、びっくりすることが最近よくある。知るって楽しい。知った先にある繋がりもとても楽しい。天板を通して多摩の木々たちと繋がり、木々の中で働く人たちやそれを生かそうとする人たちと繋がる。出逢いの物語が生まれる。それはそのままわたしの財産になる。