フォトグラファーの武藤奈緒美です。日々感じたことや思ったことを、写真とともにつれづれなるままに。


by naomu-cyo
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SMALL WOOD TOKYOとの出逢いから

 懇意にしている編集女子から教えてもらったSMALL WOOD TOKYOとの出逢いがきっかけで、またもや生活に変化が生まれている。

 もともと木製品を生活に取り込んではきたけれど、それは古道具屋で見つけた本棚とかデスクであって、木の薫りが漂うような新しいものではなかった。それがSMALL WOOD TOKYOに檜の風呂蓋を注文したのがきっかけで、無垢の木を生活に取り込む心地良さを知った。と同時に、森林の現状と問題を知る機会を得た。伐採されても使い道が定まらずに放置される多摩産材たち。それを少しでも使用して森の再生をめざそうと立ち上がったのがSMALL WOOD TOKYOというプロジェクト。ワークショップでは、森林の現状や木材のこと、抱えている問題と打開する試みについて語られ、実践として多摩産の杉によるキューブ状のボックス作成をおこなう。知って理解してこしらえて。五感フル稼働のワークショップだ。

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 長年の住空間で、気になっている点がふたつあった。ひとつはお風呂の蓋。プラスチックで味気ないと思い続けてきた。もうひとつはテーブルの天板。樹脂製で重たくて色は真っ黒。部屋の中央に真っ黒い物体はどうにも重たい印象だった。ひとつめは檜の風呂蓋オーダーカット製品でクリア。お風呂を湧かすたびにほんのり檜が薫る。それですっかり味をしめ、こたつの天板もどうにかしたいと番長こと、沖倉製材所の沖倉氏に相談したところ、やってみましょうとのお返事。寸法と仕様を伝え待つこと数日、試作品の写真とともにメッセージが届いた。

 そして先日完成品にお目見え。想像をはるかに超える素敵なものに仕上がっていた。お願いしてあったのは、樹脂製の天板はあまりに重く正方形で持ちにくいので、掃除のときに厄介にならないよう二枚を組み合わせて一枚になるようにして欲しいの一点。それが実にスマートな形で製品化されていた。継ぎ目が全くわからない。

SMALL WOOD TOKYOとの出逢いから_a0025490_3104024.jpg
 早速こたつに載せてみたら、部屋の中がぱーっと明るくなるようだった。空気も変わる。きりりと澄んだ木材の薫りがする。分厚いわりに重厚感はさほどなく、とにかく部屋にとてもよくなじむ。やっぱり自然由来のものはすがすがしい。邪気が払われるようだし、そもそも邪気が寄り付かない気さえする。守ってくれてるみたい。自然信仰ってそもそもこういう感覚なのかもしれない。

 知らないことはあまりにたくさんありすぎる。追っつかないけど、知りたい欲だけはまだまだあるから、心赴くままに首を突っ込み染まってみる。そうやって首を突っ込んできたことがいつの間にかちょっとずつ繋がっていて、びっくりすることが最近よくある。知るって楽しい。知った先にある繋がりもとても楽しい。天板を通して多摩の木々たちと繋がり、木々の中で働く人たちやそれを生かそうとする人たちと繋がる。出逢いの物語が生まれる。それはそのままわたしの財産になる。
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by naomu-cyo | 2013-02-13 03:11 | お買い物 | Comments(0)