呉服屋さんを後にして、善光寺には結局詣でず、そばにあるギャラリーKANEMATSUへ。古い建物をリノベーションした奥行きとあたたかさを感じるとても素敵な空間で、kaoliは切り絵作家さんと二人展「light art」を開催。17日は最終日だった。
わたしの個展に来てくれた以来だから、約2年ぶりの再会。長野と東京だし、そんなに頻繁に逢ってきたわけじゃないから、さほど久しぶりな気もしない。もともと別嬪な彼女だけど、久しぶりに逢ったらさらにきれいになっていた。日々充実した制作活動をしている様子が窺える。
久しぶりに見るkaoliの作品には変化が感じられた。以前の内なるエネルギーをそのままガラスに落とし込んだようなダイナミックさ全開な感じが研ぎすまされて、造形の美しさが際立った気がする。その感じを伝えたら、「あ、たしかに形を意識して作るようになったかも」と言って、その過程を話してくれた。日々ガラスと対峙しまくっている彼女には変化もちゃんと訪れる。前だけを強く見つめているような真摯さを逢うたびに感じまくる。クールな人あたりなんだけれど、もっているエネルギーはすんごく熱い。そういうところが彼女に逢いたくなる所以かもしれない。
一緒にピザを食べて、善光寺前の灯籠祭りを眺めながらおしゃべりをした。kaoliと再会するまでの顛末(ぷらっと入った呉服屋で4時間過ごし、ちゃっかり写真を買ってもらったこと)を告げると、「むーちょっぽい!」と言い、「ちょっとたばこ吸ってくる」と立ち上がったら、「まだ吸ってんのー?」とからかうように笑った。やっぱりいいな、kaoliと逢うのって。楽しい時間にしたいとか意識しなくても楽しくなるから。それもこれも、自ら率先して身体をもっていく効用、とでもいうのかな。行ってよかった。