不安をめぐる冒険(ってほどじゃあない)
2015年 04月 12日
彼女は専門分野をもつライターさんで、インタビューしながら相手の話をMacに打ち込んでゆくというスタイルをとっていらっしゃる。相手の顔をしっかり見て話していながら手元を動かすというのはわたしには神業としか思えず、毎度すごいなあと感心している。そんな彼女が最近関わった書籍の話をしてくれた。
昔書かれた心理学の本を改めて図解してわかりやすくするっていう仕事だったんですけど、自己啓発系の本って興味なかったのにこれが面白くて。ふつうのことが書いてあるんですけど、すごく腑に落ちるんですよ。昔からずっと読み継がれているってことはですよ、自分の今や将来に不安を抱くっていうのはいつの時代も変わらないことなんだな、と。不安を憶えているのは自分が自営業だからだと思っていたけど、人は不安を憶えてしまう生き物なんだなと思ったのですよ・・・と、そういう内容の話だった。
不安なんてもうそれこそ頻繁に憶えていて、この4月に入りばなも不安に押しつぶされそうになってましたよ、スケジュールがあまりにもさらっとしてたんで。悶々としつつもこういうときこそ忙しいときに逢えてない人たちに逢いに行こうなんて動き回っていたら、仕事の依頼がぽろぽろ舞い込んで、なんとか安堵するって状況の繰り返しで・・・と、わたしも話した。
不安なときって何かに没頭するといいって。無駄に考える時間があるから不安を誘発してしまうわけで、本や漫画を読むとか映画を見るとかほかのことで頭を占めてしまえばいい、考えてもしようがない、というのがその本に書かれてました、と彼女。で、お互いに、自営業は不安だーでも今更会社勤めなんて無理だし雇ってもらえないし、ははは〜と笑って新宿でさよならした。
我が身に不定期で巡ってくる不安病は国民病であったか。発症するたびにたいそうなもののように思っていたけれど、なんてことはない、みんなかかっているものなのか。なーんだ、ふーん・・・あまのじゃくなわたしは、みんな同じであるということがちょっとつまらない。だったら不安病完治させるしかないね。常に極楽ハッピー気分でいきたいね、たとえ水面下で必死で水をかいてでもね。