フォトグラファーの武藤奈緒美です。日々感じたことや思ったことを、写真とともにつれづれなるままに。


by naomu-cyo
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初夏の柄

 きもののいわゆる「お約束」では、5月までは袷、6月からは単、ということになっているけれど、それは季節のめりはりがしっかり機能していた時代に考えられた「お約束」にちがいない。現在の、温暖化進行中かつ風通しの悪い東京に住んでいると、4月末から単を着始めてもなんら違和感がない。衣服なんだから、快適であることがいちばん。

 真冬以外は長襦袢の代わりに嘘つき襦袢というものを着ている。襟つき半襦袢に長襦袢地の袖をつけたもの。今のところ袖は3種類を用意していて、ひとつは古着の長襦袢の袖を、あとのふたつはアンティークの小紋の袖を使っている。あまりの生地は裾よけに使ったり着物地で小物を作る団体に寄付したり。

初夏の柄_a0025490_6525011.jpg
 とにかく黄色が好きなので、黄色地のあられ小紋柄の袖を多用しているのだが、先日藍染めのきものを着たときになんの気なしにふと、青紅葉の袖を付けて出かけた。お邪魔した呉服屋さんで、「あら、青紅葉。今がシーズンね」とお店の方に声をかけられ、そういえばそうかと気付いた。季節感の強い柄物が多いわけでもないのでさほど深く考えないでいたけれど、今まさに青紅葉な季節なのであった。嗚呼、夏が来る・・・。あっという間過ぎて気持ちがついてゆけない・・・。
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by naomu-cyo | 2015-05-23 06:53 | お着物 | Comments(0)