午前着の宅配便を待っている。待っているとなかなか来ないもんである。どうせ昼間近だろうと思って前の晩に入りそびれた風呂になど入ると、決まって頭が泡だらけのタイミングで「宅急便ですー」などと声がかかる。そういう法則でもあるのだろうか。
そして、待っていても来ないけれど、待っていなくても来ないなと思うのが、運命の殿方、というやつである。もちろん個人差はあるだろうが。
きのう撮影現場である表参道の某アトリエでメイク待ちをしている最中に、棚に置いてあった星座別恋愛占いの本をなんの気なしに手に取った。該当星座である「蠍座」のページを開く。ミステリアスな星座だ、とたいていこのテのどの本にも書かれている。もちろん例外はあるだろう(わたしがそうだ)。そしてひとたび恋が始まるとそれが何よりも優先事項になるとか、別れるときはひどい別れ方をするがすぐ開き直れるとか、とにかく蠍座は恋愛に情熱的であるんだよーということがこれでもかと述べられる。またこの本には、蠍座は死への畏れが強く、性行為によって生を実感する、性衝動の強い星座であるとまで述べられていた。なんと、なんと!母よ、出生届を出すのが遅れて蠍座ってことになっちゃったんじゃないの、わたし?と思わず勘ぐってしまうような隔たりぶり。もしかしたらいまだ発掘できてない自分の姿なのだろうか。おいおいすでに41だぜ、発掘いつだよー・・・などと心の中でツッコミ入れているところでメイクが終わって撮影開始となった。
宅配便はまだ来ない。これが来ないと今晩寝る前に顔に塗るクリームがもうない。まあ一晩ふた晩塗らなくなってさほど大問題じゃないが。クリームよりも良質な睡眠求ム(今朝は早々に猫に起こされ睡眠3時間・・・)。