フォトグラファーの武藤奈緒美です。日々感じたことや思ったことを、写真とともにつれづれなるままに。


by naomu-cyo
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「8の表現者による展示。」@gallery studio fujino

 先日きもの仲間であるstudio fujinoの女将から急遽打診があり、開催中の「8の表現者による展示。」の会場を撮影することに。高尾のふたつ先、山梨のそばという山間部にあるこの古民家ギャラリーには何度か足を運んでいる。今時分はまた格別に緑が美しいのだ。

 入って思わず「うわー!」っと自然に声が出た。訪れるたびに見え方が変化するギャラリーで、それが楽しみのひとつ。すみずみまで人を迎えて楽しませることに心を尽くしているのが伝わってくる。また、studio fujino作の木製什器の類いも美しく、築130年の建物と相まって木の魅力を存分に示してくれる。

 今回はふだんは開かずの間になっている敷地奥の蔵が鈴木仁子さんの展示会場としてお披露目され、板間では藤野の青竹を使った山﨑大造さんによる籠制作が進行中(20日完成予定)。八人八様とりどりあって目が悦ぶ悦ぶ・・・訪れた目的を忘れそうになった。

 蔵の漆喰壁のニュアンスが光の加減で揺らぐのが美しく、そこに展示された鈴木さんの白い作品たちが凛としたたたずまいを見せていた。
「8の表現者による展示。」@gallery studio fujino_a0025490_1045124.jpg
山﨑さんの籠の冴え冴えとした青竹の色がとにかく美しく、時間の経過とともにこの色が変化していくのがまた楽しみだろうなと想像する。
「8の表現者による展示。」@gallery studio fujino_a0025490_10573.jpg

 熊谷幸治さんの土器に浮かぶ景色が太古の焼き物との橋渡しを感じさせ、
「8の表現者による展示。」@gallery studio fujino_a0025490_1052610.jpg

森田春菜さんのオブジェはまるで宇宙空間を表現しているかのよう。
「8の表現者による展示。」@gallery studio fujino_a0025490_1054155.jpg

studio fujinoの木のプレートは形を主張しすぎることなく木目の美しさを際立たせる。
「8の表現者による展示。」@gallery studio fujino_a0025490_106448.jpg

はいいろオオカミ+花屋西別府商店の作品たちは、植物たちの意外な顔を紹介してくれる。
「8の表現者による展示。」@gallery studio fujino_a0025490_1062672.jpg

野口悦士さんの焼き物は見るからにぬくもりがあって、
「8の表現者による展示。」@gallery studio fujino_a0025490_1064364.jpg

山田隆太郎さんの焼き物はえも言われる色で魅了する。
「8の表現者による展示。」@gallery studio fujino_a0025490_107445.jpg

 8人それぞれの美しさが古民家という空間を媒介にして融合しているような展示で、どれかが際立ちすぎずかといって築130年の空間の年月の重みに負けることもなく、穏やかに呼吸している。女将の美意識とそれにこたえる作り手たちの見事なコラボレーションだなあと悦に入った。

 会期は22日まで。21・22日の「藤野ぐるっと陶器市」期間中には屋外にフードの屋台も出るとのこと。gallery studio fujino  www.studiofujino.com

 もともと最終日にきもの仲間たちと訪れる予定でいたので、今回は二度行くことに。毎度、遠出し甲斐があるなあと思い、今回は二度行けてラッキーという気持ち。撮影終わってさんざん迷った挙げ句、山﨑さんの籠と山田さんの花器を購入。籠は事務所の来客用茶菓子入れ用に、花器はぱちに供える花を活ける用に。
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by naomu-cyo | 2016-05-21 10:07 | フォトダイアリー | Comments(0)