「欲望」を観て、読んで。
2005年 12月 25日
彼は邦画を観てるととにかくよく出てくる。ちょっとした役でもとても印象に残る。「ナビィの恋」を観てからは、彼が出ているという理由で作品を選ぶこともある。ほかに「BORDER LINE」「不貞の季節」「とらばいゆ」等が面白かった。
この秋葉正巳役は今までに観たどの役よりもシリアスだった。交通事故が原因で性的不能になってしまった青年の役。心では愛してやまないのに、それを身体で現すことができない。だから「どうしても過剰に小難しい理屈や観念ばかり」に頼らざるをえない、と。彼にとって生身の人間は類子だけで、「きみを愛してきたすべての男と同じようにきみを愛せる男でありたかった」と吐露する。
正巳は別れ際にはいつも類子に手を差し出す。彼が性的不能者であるがゆえに、握手がまるで性交の代償かのように思えた。体温とか匂いとか湿度とか肌触りとか、触覚的な感覚がとてもリアルに描かれているからこそ、正巳の背負った宿命の残酷さが生々しかった。
小説も映画もともによかった。そしてもちろん・・・シリアスな村上淳氏も大歓迎!
http://www.mu-cyo.com/
私も「ナビィの恋」から村上淳が好きになってしまったのだわ。
「欲望」映画版観たい!! この間「RENT」映画版を観に行きました。
ミュージカルのように急に歌い始めるので始めは躊躇したんだけど(え、どうして歌うの?とか)、でも最後は楽しめました。終わった後にじわっと来る映画かも。
あと、ブログをリンクさせていただきました。よろしくね。
「RENT」の映画があるんだー。ミュージカル映画で自然に見られたのは「ウェストサイドストーリー」くらいかな。「オペラ座の怪人」もなんか笑ってしまったし〜。リンク、ありがと!