フォトグラファーの武藤奈緒美です。日々感じたことや思ったことを、写真とともにつれづれなるままに。


by naomu-cyo
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レスリー・チャンに逢いたくて

 こないだの日曜日、撮影を済ませてから急ぎ森アーツセンターギャラリーへと向かった。目当てはこの日が最終日のウィン・シャ氏の写真展。

 ウォン・カーワイ映画を通して彼の作品を何度も見ていたことに気付く。あの独特のグリーンが美しい「ブエノスアイレス」や、匂い立つような艶やかさに彩られた「花様年華」のポスター。そして香港を舞台にしたたくさんの作品たち。その中にきっとあるにちがいない、あって欲しい・・・と願いをこめつつ先へ先へと見てまわったら、やはりあった、レスリー・チャンの写真が。

 「称賛」と掲げられた一角。そこは「レスリー部屋」のようになっていて、彼の写真が幾枚か飾られていた。
 カメラがまるで眼中にないような、ずっとかなたを思いを馳せつつ見つめている、遠くに焦がれているような・・・そんなまなざしの写真ばかりだった。彼が死ぬどのくらい前に撮られた写真かわからないけれど、その後自ら死を選ぶような人には見えなかった。今でも精力的に映画に出続けているような錯覚を起こしそうだった。
レスリー・チャンに逢いたくて_a0025490_11375361.jpg
 シーンごとにまるで別人のような顔をのぞかせるマギー・チャンの一連の写真が見応えあった。国家の色でもある「赤」が印象的に使われており、作り手の「愛国心」が感じられる。作品を産み出す場所が香港でなければいけないような理由が見えてくる気がした。
 
 閉館間際の静かな空間で写真と向き合った夜。快かった。ずっと記憶に留め置きたい写真ばかりで、いい栄養補給の宵であった。
 
http://www.mu-cyo.com/
Commented at 2006-04-27 01:07
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by maylee127 at 2006-04-27 01:10
今月の終わりに、この記事にトラックバックいただいていきます。

そうそう、この場をお借りして失礼。やちこさんによろしくお伝えくださーい。
Commented by naomu-cyo at 2006-04-27 02:41
ままん・・・レスリー・チャンは色あせないなあって思った。毎年春になると何度も思い出してそうしてまた作品が見たくなって、見れば見るほど好きになって。彼に代わるような役者さんってやはりいない。あの切なさはやはり彼特有のものだと思った、改めて。
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by naomu-cyo | 2006-04-20 09:13 | フォトダイアリー | Comments(3)