レスリー・チャンに逢いたくて
2006年 04月 20日
ウォン・カーワイ映画を通して彼の作品を何度も見ていたことに気付く。あの独特のグリーンが美しい「ブエノスアイレス」や、匂い立つような艶やかさに彩られた「花様年華」のポスター。そして香港を舞台にしたたくさんの作品たち。その中にきっとあるにちがいない、あって欲しい・・・と願いをこめつつ先へ先へと見てまわったら、やはりあった、レスリー・チャンの写真が。
「称賛」と掲げられた一角。そこは「レスリー部屋」のようになっていて、彼の写真が幾枚か飾られていた。
カメラがまるで眼中にないような、ずっとかなたを思いを馳せつつ見つめている、遠くに焦がれているような・・・そんなまなざしの写真ばかりだった。彼が死ぬどのくらい前に撮られた写真かわからないけれど、その後自ら死を選ぶような人には見えなかった。今でも精力的に映画に出続けているような錯覚を起こしそうだった。
閉館間際の静かな空間で写真と向き合った夜。快かった。ずっと記憶に留め置きたい写真ばかりで、いい栄養補給の宵であった。
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そうそう、この場をお借りして失礼。やちこさんによろしくお伝えくださーい。