自宅映画鑑賞記〜「春の雪」と「隣人13号」〜
2007年 02月 06日
だから日曜日のDVD鑑賞の夕べも、お菓子を横に置いて腹這いになるのではなく、かたわらにはコーヒーだけにしてさながら映画館にいるつもりで堪能した。4本借りて3本は邦画、残りは中国映画。この日は2本観るにとどまった。
1本目は「春の雪」(三島由紀夫原作、行定勲監督)。豊饒の海シリーズ全編に登場する本多が目の当たりにする「転生」の発端が描かれた第一作目。
原作を読んでいるだけに物足りなさもちらほら。主人公・清顕の身体にある3つのほくろや彼が綴る夢日記は第二作「奔馬」へとつながるものだけに、第一作のみの映画化で取り上げるのも中途半端な気がしないでもない。聡子と清顕の恋の道行きは丹念に描かれていたとして、清顕の友人・本多のキャラクターが原作と違っていたのがちょっと残念。清顕の独特の心模様も原作ほどには描き切れてなかったかと。原作ではこのふたり、けっこう重要なことを話していたりするのだ。
映像はとにかく秀逸。現代に撮っているのに現代臭が見事に排除されている。対象にぐっと寄りピントを浅くして撮っていたり、自然光が生み出す陰影を巧みに取り込んでいたりで、とにかく絵作り色作りが美しい。映画館の大スクリーンで観たかったな。
2本目は「隣人13号」(中村獅堂・小栗旬主演)。ふだんは小栗くんのたたずまい、キレると顔半分に大やけどを負った中村獅堂のたたずまい。まずこのギャップが怖い(笑)。いったいどっちが「村崎十三」なのか。どっちもなのか、それとも片方の心身にもう片方が取り憑いているのか・・・。「赤井」に復讐しようとしているのは小栗くんなのか中村獅堂なのか・・・。混乱しつつハラハラしつつ、そうしてストンと終わる。暴力描写も多いけど、それよりも何よりも暗い情熱が噴出していてそれが怖かった。余談ながら、作品内に出てきたロケ地のひとつは、我が故郷の山の上にある遊園地。東京からわりと近いゆえか、ちょこちょこ使われる我が故郷。「手紙」のロケ地でも登場してたっけ。
ウェブサイトを更新しました。冬晴ればんざい!!!http://www.mu-cyo.com/
君が上半身裸にサスペンダーを着てる場面があったそうで?その場面
(シリアスな場面)で爆笑が起きたそうです笑。実際はどうでしたか笑?
『隣人』は見てみたかったんですよね。俺が好きそうな感じなんで
見るかも。
でも、家でみるとつい眠ってしまいます。