フォトグラファーの武藤奈緒美です。日々感じたことや思ったことを、写真とともにつれづれなるままに。


by naomu-cyo
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「イッセー尾形の読む!書く!創る!松尾芭蕉編」を観に行く。

 連休最終日、久々にイッセー尾形氏の舞台を観に北千住へ。ロビーで知人と待ち合わせ。観客の年齢層が広い。子どもからお年寄りまで。誰が観ても楽しめる証。

 舞台上にさらに舞台があり、そこで芝居が進行する。違う人物になるときは暗転後下手側にスポットライトがあたり、そこでイッセー氏が生着替えをする。ひとりのイッセー氏がいったい何人の仮面をかぶって登場しただろう。「松尾芭蕉」ときいててっきり彼が芭蕉翁を演じるのかと思いきや、そんな安易な予想はあっさり快く裏切られ、江戸時代の老婆がまず登場、村に芭蕉翁がやってくるという。息子がかつて俳句の才において神童と呼ばれた栄光(「のねずみや 盗んでこいや 米百俵」だったかな、その息子の句)を捨てきれず悪態をつき引きこもりの息子のふがいなさをなじる。
「イッセー尾形の読む!書く!創る!松尾芭蕉編」を観に行く。_a0025490_230818.jpg
 ほかにも俳句教室に通うおばさん、北国のホテルに飛ばされたホテルマン、「奥の細道」をなぞるように流れてきたホステス(芭蕉の句をウクレレで奏でるメロディーにのせて歌うシーンが素晴らしい)、地方のお役人、保健室にしけこむ不良高校生(保健の先生のおかげで俳句にめざめる?)、日本文化の伝道師、等々、どれもひとくせあるようでどこにでもいそうな普遍性をもち、自分の一部をその中に垣間見てしまいそうな、人間くさい愛すべき人物たちを次から次へと演じてゆく。2時間中笑いに笑った。「松尾芭蕉」への様々な角度からのアプローチがどれも新鮮で意外性に満ちており、そこに芭蕉の俳句の永遠性を見た思いだった。そして見事素顔を消して誰にでもなりきってしまうイッセー氏のすごさにやっぱり脱帽!

 いい舞台の後はやっぱり気持ちいい。その気持ち良さを抱きしめたまま北千住の飲み屋へ。その後知人の同居人も加わって三人で大いに楽しく飲んだ。こんな日はどんな話でも楽しいネタになる。ひとつの話題がどんどん膨らんで、同居人さんとは初対面だというのに全然そんな気がしないくらいにいろいろなことを話して聴いた。全てはイッセー尾形氏のお導き・・・かもね。


 ウェブサイトを更新しました!前回の赤目行きに引き続き、冬なのに夏の写真です。今回は「名張・室生寺編」。http://www.mu-cyo.com/ 
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by naomu-cyo | 2008-02-12 23:03 | お芝居 | Comments(0)