いざ金沢!〜本命のくるりライブin金沢エイトホール〜
2009年 11月 26日
そこから遅めのランチをし、彼女らが泊まるホテルに荷物を置かせてもらって会場へ。どのくらいの規模だろうか、ZeppTokyoよりは小さい。整理番号191番のわたしでもほいほい前のほうに行ける。一体何人詰めるんだ!?
立っておしゃべりして待つこと小一時間。反対側のほうから歓声がわいてメンバーが登場!「Ring Ring Ring」で金沢のステージが幕開け。やっぱりスタンディングのライブがいい!一気にライブ渦中感にくるまれる。くるりメンバーも最初からかっ飛ばしてくれる。ホールのライブだとこういうモードじゃないもの。選曲と曲順がほんとに絶妙で、ライブでは定番になった曲の合間に意外な曲も披露された。大阪くるりファンとわたしはもちろん岸田くん側に陣取り、ギターをぎゅいんぎゅいんじゃららんじゃららん鳴らしまくって歌う姿を夢中で追いかけた。やっぱりくるりはライブバンドだ。音源だけじゃそのほんとの良さはわからない。弾けっぷりもアレンジの妙も音のかっこよさも伸びやかなボーカルも自由闊達な感じも、ライブじゃなきゃ伝わりきらない。
「ブレーメン」のロックンロールぶりがほんとかっこいい。ドラムやベースのがつんがつんとはまる感じがなんともいい。「男の子女の子」の弾き語りに痺れた。「太陽のブルース」から「虹」への流れ(ライブで聴く「虹」はほんとに最高なのだ!)にどきどきした。「ワンダーフォーゲル」と「愉快なピーナッツツ」で明るく弾けたかと思ったら、大好きな「さよならストレンジャー」「HOW TO GO」と続きじわじわっとした気分になる。”さよならストレンジャー”というフレーズが出てくるまでのためがすごくいい。なんとなくエッジが曖昧な感じのする曲なんだけど、その空気感が歌詞とすごく合っていて、聴いているとさみしいようなひとりで旅しているみたいな気分になってくる。その不安定なふわふわ感がどことなく心地よくて大好きなくるりソングの上位10曲に入る歌だ。
アンコールは三曲。「尼崎の魚」、ライブで聴くとすんごく狂った感じでいい。そしてまさかの「青い空」!これからライブが始まるんじゃないかってくらいテンションが上がる。そして最後の最後に「東京」。これがほんまにいい曲で、ラストを飾るのにめちゃめちゃふさわしい曲なのだ。
好きな歌うたいは何人かいるけれど、どうしてこうも岸田くんの歌に痺れるのだろう・・・と考えてみた。声や歌っているときのたたずまいも好きなんだけど、おそらくおなかいっぱいになってない感じというか、幸福感が似合わない感じというか、ひとり格闘している感じというか、歌うことでしか人と接点もてなさそうな感じというか、そういう一見すると負の要素みたいなところがステージの上だと魅力を放っていて、心底かっこいい歌うたいだなあと思うのだ。ほかは全部駄目でもこれだけは・・・みたいな人って、憧れちゃう。岸田くんがそういう人だかどうかはもちろんわかんないことだけど。
結果、金沢でのこのライブは過去何度か行ったくるりライブの中でも1,2を争うくらいに素晴らしいライブだった。往復高速バスで弾丸ツアーみたいになっちゃったけど、心底行ってよかった。行動しないといい思いも味わえないもの。
その後彼女らと別れて金沢駅へ。うどんを食べて22:00発のバスに早めに乗り込んだら出発したのもわからないくらい爆睡、起きたら新宿だった。夢のような金沢行きだった。