文学旅プラン。
2010年 01月 15日
「文学旅」を思いながら近所のコンビニへたばこを買いに行く。駐車場の横を通ると、そこに停まっている車の中でもいちばん高いであろう外車のボンネットの上で駐車場猫がひなたぼっこをしていた。猫はなんでも知っているのかもしれない。その車がいちばん高いことも、そこの陽射しがいちばん気持ちいいことも。口笛吹いて「おはよ」と声をかけたら目をうっすら開けた。猫君よ、あたしはどこに文学旅するのがいいかねえ?
行きたいところは山ほどあるのだ。「柳川」「津軽」「新宮」「帯解」「上田」・・・真夏の暑さのピークの頃に「旅はデトックス!」と汗をだらだら流しながら撮影旅行するのがわりと好きだけど、それまで待てないような気がする。今すぐ行きたいくらい。そして今すぐ行くならやはり柳川かな、なんて思う。福岡に暮らす逢いたい友人の顔がふたつ、浮かぶ。去年お世話になったアートディレクターにも逢いたい。でも、この季節なら帯解も捨て難い。「春の雪」を読んだら雪の季節に行きたくなった。松枝清顕が衰弱した身体で聡子を想いながら歩いた道を冬に歩いてみたい。文学旅妄想渦中にいるときの楽しさったらない。でもそろそろ頭の中のタダの旅は飽きた。
ずっと前に新撰組めぐり撮影をしたときに、当時おつきあいしていた人に旅先案内人風にモデルになってもらったことがあった。新撰組ゆかりの地・・・近藤勇の故郷とか土方歳三のお墓とかそういうところに立って思いを馳せろと強要したわけだが、その一連の作品をディレクターさんに見せたところ、「このモデルはつまりは武藤さんの代わりなんでしょ?」と指摘された。無意識だったけれど、ああたしかにそうだな、って。そう、その作品の登場人物を想いながら、もしくは登場人物になりきったつもりで、その人ゆかりの場所に立つのが好きなのだ。頭の中で様々な空想を飛ばしながら。
そう考えると東京を歩いていたっていったん文学妄想スイッチが入ればたちどころに文学旅になる。「三鷹」と聴くだけで太宰を想い、「本郷」と聴くと漱石を想う。「鴬谷」と聴いて真っ先に浮かぶのはラブホテル群だけど、次に浮かぶのは子規だったりする。今の事務所のある中目黒では特にスイッチが入らないけど、来月半ばに事務所が移る高輪だと「討ち入り」を思い浮かべる。新天地に行く前にまずは今の事務所の片付けをせねば。すっかり失念・・・。
京都音博以来こそこそ拝見しておりました。
日記を読ませていただいていたら
わが町についてかかれていたので
いてもたってもおられず
いまさらながらコメントさせていただいております。
私はあなた様の日記
と、ブラタモリ(であっていますでしょうか?)を
みていて強烈に東京に行きたくなりました。
思い立ったら吉日
ということで近々旅立とうと思います。
東京のどのあたりの街が
音楽とメルヘンとサブカルチャーを愛してやまない
人間をかわいがってくれるでしょう。
もしよければ教えてください。
わたしも東京に行ってみたくて、東京以外の大学は一切受けずに上京して早や十数年・・・。「地元には職がないからそっちで探しなさい」と親に言われたのをいいことに、のんきにそのまま暮らしております。
故郷と東京のごく一部しか知らないので、なんともアドバイスが難しいのですが、「サブカルチャー」「音楽」とくれば中央線沿線かしら。「メルヘン」も加わるとなると「西荻窪」、あるいは沿線ではないんですが、「下北沢」。このふたつを推します!って、両方ともわたしが憧れてやまない街なんですけどね。
西荻窪、下北沢ですね。
ぜひ行ってみます。
仕事でしか行ったことのない街東京を
思う存分楽しみたいと思います。
くるり、大好きですよー。
(ちなみに着物も大好きです)
音博は博多から一人参戦しました。
遠く汽車の窓辺からは春風も
感じられるいい季節になりましたね。
ありがとうございました!