うれし泣きに暮れまくった友人の結婚式。
2010年 02月 14日
外部のカメラマンを入れられない決まりで、今回は純粋にお客としての参加だったため、初めて礼装用の着物で出かける。早起きして緊張しいしい着付けをし、雨に備えてもろもろの準備をし、もちろんカメラももち、受付を頼まれているから早めに家を出た。
一緒に受付をするちいちゃんは、人身事故の影響で遅刻かもとメールを寄越したけど、なんと品川から会場のある新横浜まで新幹線を使ったとかで間に合った。「いやー、朝からタクシー乗りまくり、しかも新幹線。笑っちゃうよね」と。彼女はふだんウェディングプランナーをしているので、「受付が遅れるとしゃれにならないからさ」と話していた。その心意気がかっこいい。
挙式が始まる。大きな扉が開いてお父上と腕を組んで入ってくるYの花嫁姿があまりにきれいで愛らしくて、そしてあまりに嬉しすぎて、式途中から涙が止まらなくなった。隣りのちいちゃんも泣いていた。ふたりでかわいい嬉しいほんとよかったを繰り返しながら涙が止まらなかった。新郎と腕を組んでバージンロードを扉に向かって歩いてくる彼女の幸せあふれる笑顔を見ていたら、またもや涙があふれてきて写真を撮っていられなくなった。
披露宴のテーブルも半分は大学時代の仲間で、何かというとみんなで目頭をおさえた。この日来ていた大学時代からの仲良したちはみな独身なのに、自分のことなどそっちのけでただひたすらに「とにかくYが片付いてくれてよかったよかった」「年をとると涙腺が緩くなっていかんね」「いい人に出逢えてよかったよ」と心の底からYの結婚を言祝ぎながら、親兄弟のような心持ちで彼女の晴れの姿を見守っていた。みんなYが失恋するたびに深夜や早朝に泣きの電話をもらっては叱咤激励してきた面々。「被害者の会」などと笑って言って、新郎には「返却不可能ですから」だの「彼女のわがままのひとつやふたつ、喜んできいてやって下さい」だの好き放題言っていた。安心した。そしてみんな、誰がお嫁に行くよりも彼女が嫁ぐのが嬉しくてたまらないのだった。
会場が暗転してCoccoの「しなやかな腕の祈り」のイントロが流れて映像が始まった。12年前の冬、下北沢のカフェで向かい合わせに座った彼女を撮った写真。彼女の誕生日に相模大野のピザ屋で撮った写真。鵠沼海岸のカフェで本を読む姿を撮った写真。海までの道を歩く後ろ姿を、浅瀬を裸足で歩く姿を追いかけた写真・・・去年のGWに岡本太郎記念館で結婚の報告を受けたときに撮った写真・・・。3分くらいの映像だし、こまめにたくさん撮ってきたわけではないけど、自分ならではのスタイルで彼女の結婚を祝うことができたかなと思う。友人Sが「武藤は、ほんとYのことが大好きなんだな」と声をかけた。そうなのよ、きっとみんなもそうなのよ。寝ているところを電話で何度も起こされたって、世話をいくらでも焼きたくなるくらいみんな彼女が大好きなのよ。だからうれし泣きに暮れる反面、正直ほんの少ーしさみしい。これからは包容力にあふれるだんな君が彼女の笑いも涙も全部受け止めていってくれるだろう。親友がお嫁に行くというのは嬉しくてたまらないのだけど、ちょっとだけ切ない。
最後にみんなで「後に続こうぜ」と笑い合った。「何が親孝行って、やっぱり花嫁姿見せることだね」と。この日、お色直しに向かうYの手を引きながらテーブルの間を歩いていくお母さんの表情を見たら、わたしだって親孝行がしたいなあと思った。「そうそう、ダメになってもいいから一回くらいとりあえず」なんて言い足すのも、我々ならでは、だね。撮影も化粧直しも無理なくらいうれし泣きに暮れて、めでたい2月13日は過ぎて行った。「あんた泣きっぱなしだったね」とY。「うん、あんたのあれこれが走馬灯のように駆け巡って、安心して嬉しくて涙が止まらんかった」と返したらYは大いに笑っていた。
こちら読んでいて、新郎新婦にお会いしたことのない私まで、嬉しいもらい泣きしちゃったぢゃないか=3(笑)
学生時代の友人はいいね~
かけがえのない宝物だよね。
私も全くお会いしたことがないのに、もらい泣きしました。
心がキューッとしました。
仲間との会話、私も同様の会話をしています。親孝行のくだりでも、ちょっと泣けてしまいました。
むーちょさんとむーちょさんのお仲間、素敵です。